バイナリーオプションの基本的なしくみ

二位者択一のオプション取引。それが「バイナリーオプション」

 実際にバイナリーオプションを始める前に、まずはこの金融商品の仕組みについて解説しましょう。
「さっそくトライしたい!」とはやる気持ちもわかりますが、思わぬミスを回避するためにも、先に目を通していただければと思います。

 そもそも国内におけるバイナリーオプションの歴史は浅く、2009年にIG証券(当時のIGマーケッツ証券)が持ち込んだのがはじめてです。
その後、スピーディに取引できることから注目を集め、サービスを始める金融事業者が増えていきました。
2013年3月時点で、国内外約10の事業者で取引ができます。
 バイナリーオプションはその名の通り、オプション取引の一種。
一定期間後のレートが「高くなる」か「低くなる」を予想する、二者択一の金融商品です。
投資対象は株式や株価指数、商品などさまざまですが、日本では為替を扱う事業者がほとんどです。つまり為替を例に挙げると、
取引開始時のレートから一定期間後のレートが「上昇」or「下落」か、
(あるいは、設定された条件を「満たす」か「満たさない」)予測するわけです。

 同じ未来の値動きを予測するFXで裁量トレードをする場合、新規注文や決済は任意で行いますが、バイナリーオプションだと「スタート」と「ゴール」が定められていることがほとんど。
トレーダーは、その違いを予想すればいいわけです。

商品タイプはさまざま。自分に合ったものを選ぶこと

 バイナリーオプションには多くのメリットがありますが、それは次章に譲るとして、ここでは、多岐にわたる商品タイプについて触れていきましょう。
じつはバイナリーオプションにも色んな商品タイプがあり、それぞれルールは異なります。基本的に選択肢は二者択一なのですが、値動きによって向き不向きもあるので、相場状況や自分がやりやすい商品タイプで取引することが肝心です。それではさっそく、各商品について紹介していきましょう。

ハイローオプション

 「ハイロー」と呼ばれる商品タイプのルールでは、取引開始から一定期間後の為替レートが円安か円高かを予想します。

 例えば「10分後のドル/円レートが95円より円高か円安か」という条件があるとします。

ここで、95円以上になると思うなら

円安のチケットを購入(投資金額を決めてエントリーすること)し、
反対に95円未満になると思えば円高のチケットを購入します。

 そして10分後、結果は次のようになります。

 ・95円以上…円安のチケットを買っていれば利益。円高のチケットを買っていれば損失

 ・95円未満…円安のチケットを買っていれば損失。円高のチケットを買っていれば利益

 ただし注意したいのは、業者によっては「スプレッド」を設定していること。
これは基準となる為替レートの±数銭単位で儲けるレンジのことで、満期時間のレートがこの範囲内に収まると、円安・円高どちらのチケットを買っていても負けになり、業者の総取りになってしまいます。
ですからトレーダーは、スプレッドを超える値動きが期待できるなら取引すべきで、そうでない鈍い相場であれば慎重になることをお勧めします。

ラダーオプション

 「ラダーオプション」とは、
対象通貨ペアの満期時の価格が「○円以上」か「○円未満」か予想する取引のこと。
基本的にハイローと似ていますが、ひとつの通貨ペアに対して「95円以上」「95.01円以上」というように、基準となる価格がはしご状に設定されているのが大きな特徴です。選んだポジションによって、得られる利益の倍率も変わります。

 例えば
「10分後のドル/円価格」を予想するラダーオプションがあったとして、スタート時90円⇒10分後91円だったとします。この場合、
円高方向のチケットを買っていると当然ながら負けですが、円安のチケットでも「+0.5円」なら利益を得られますが、「+1.1円」だと予想した価格までレートは上がらなかったので損失になります。

 よって、ラダーオプションで取引する場合、スタート時より価格が離れるほどレート倍率は高くなりますが、予想が外れる可能性も高くなります。
リアルタイムの相場の方向と勢いを見定めて取引する必要があるようです。

タッチオプション

「タッチオプション」は、
取引終了時までに予想したレートに一度でも価格がタッチすれば利益が得られるタイプの商品。
ハイローと同じく、ひじょうに分かりやすいのが特徴です。
例えば「スタート時の価格が95円で、10分後までに96円にタッチ」という条件であれば、取引開始後に一度でも96円に達すればOK。
10分後の価格が96円以下になっていても利益は受け取れます(円高方向でも仕組みは同じ)。

 こう聞くと、とても簡単に思えるタイプなのですが、そうは問屋がおろしません(あまりに勝率が高いと事業者も商売にならないので…)。設定される価格は、届くか届かないかが微妙なラインであることが多く、判断が難しいのが現実といったところです。

ただし為替相場には、毎月第1金曜日に「米雇用統計」など、結果次第で大きく価格が動く時間帯、あるいはユーロ/円、ポンド/円というように、値動きの荒い通貨ペアがあります。
ですから、そういった局面をピンポイントで狙うか、欧州市場でユーロやポンドの値動きが活発な場合に利用するといいでしょう。

レンジオプション

 「レンジオプション」は、
一定期間までに市場価格が設定された「レンジ(上下の値幅)」を「維持するか」か「維持しないか」を予想するタイプの商品です。
 例えば
「スタート時のドル/円価格が95円で、10分後の価格が±1円」だとすれば、「94円以上96円未満」なら「維持する」、
「94円以下or96円以上」なら「維持しない」

を選択します。
そして10分後、レンジ内に価格が収まった場合

「維持する」なら利益、
「維持しない」なら損失、

もしくはレンジ外に価格が動いたら「維持する」なら損失、「維持しない」なら利益が得られます。

 取引時間内に一度でもレンジをブレイクしたら、その後価格がレンジ内に戻っても「維持する」が適用されない商品が多いので、予想は難しいタイプと言えるでしょう。
よほど値動きの見られない横ばい相場の時は効果的ですが、そうでない時だとハイリスクかもしれません。
 以上が、バイナリーオプションの代表的なタイプになります。どれもが万能というわけではなく、相場状況に応じて使い分けるのが得策のようです。