バイナリーオプションとFXの違い

同じ為替を扱う金融商品でも、特性は異なる

現在、国内事業者が扱うバイナリーオプションの投資対象は、為替であることがほとんどです。
取引できる通貨ペアも、ドル/円、ユーロ/円などメジャー通貨であることが多く、これは流通量が多く、安定的に価格が動くからと考えられます。
流通量の少ないマイナー通貨を対象とした商品もありますが、値動きが不安定で価格を予想しづらいので(反面、予想が当たるとハイリターンのようですが…)
特に初心者には不向きです。為替に関する情報はネットやテレビのニュースで得られますし、そういった点で為替のバイナリーオプションは、初心者にピッタリといえるでしょう。
一方、為替を対象とした金融商品では、FXもメジャーです。こちらも、ドル/円など対象通貨ペアの値動きを予測して、為替差益を狙う投資で、近年はサラリーマンや主婦を中心に高い人気を獲得しています。
では、同じ為替を取引するバイナリーオプションとFXですが、具体的に何が異なるのでしょうか。ここでは両者の違いについて解説していきます。これを理解していただくことで、バイナリーオプションについて理解を深めていただければと思います。>

利益と損失

バイナリーオプション:購入チケット枚数とペイアウト倍率で決まる
FX:為替レートの値幅、通貨の取引量で決まる

バイナリーオプションのチケット購入価格は各事業者で異なりますが、最低単位は50円~9,900円。仮に50円のチケットを2枚購入すれば出資金は100円になります。
利益はペイアウト倍率によって決まり、例えば10倍の取引を行い予想が的中すれば、「(チケット単価×枚数)×ペイアウト倍率」に応じて利益が払い戻されます。

すなわち、取引開始時点で、得られる利益と失う損失がわかるというわけです。
一方、FXの損益は「取り低通貨の値幅×取引量」で決まります。
例えば、ドル/円を1万通貨取引した場合、1円の値動きで発生する損益は「±1円×1万通貨=±1万円」というわけです。

ただしFXの場合、取引は任意で行い、新規約定~決済までの利幅で損益は決まるので、取引開始時点で損益額は未定です。
うまくいけば数万円の利益を得られることもあれば、反対に数万円のお金を失うこともあります。
バイナリーオプションと異なり、リスクとリターンは未知だということです。
なお、FXでは金利の異なる通貨を保有することで、「スワップポイント」と呼ばれる金利収入が得られます(支払うケースもあり)。

例えば豪ドル/円を「買い」(円安で利益・円高で損失)で1万通貨保有すると1日当たり約60円が受け取れるので(2013年3月現在。政策金利の上下で変わる)、金利収入目当てに長期的に保有するトレーダーも少なくありません。
ところがバイナリーオプションでは、スワップポイントは得られません。

資金

バイナリーオプション:必要資金を口座に入金。チケット1枚50円~9,900円
FX:定められた最低証拠金以上を口座に入れる。ドル/円なら約3万円(1万通貨)

バイナリーオプション、FXともに取引するには、事業者に開設した口座に資金を入れなければいけません。
ただし異なるのは、バイナリーオプションはチケット購入代を入金するのに対して、FXでは証拠金を入金するという点です。
バイナリーオプションでは入金額は特に定められておらず、チケットが購入できる金額を入れておけば構いません。ところが、証拠金取引のFXの場合、定められた金額以上を口座に入れておく必要があります。
というのも、FXは預けた資金を使い、それ以上の通貨が売買できる「レバレッジ取引」を採用しているからです。

現在は最大25倍=預けた資金の最大25倍の通貨が取引できますが(10万円を預ければ、最大250万円の通貨が取引できる)、ドル/円の最低取引単位が1万通貨なら、必要証拠金は約3万円になります。

そう考えると資金的なハードルは、圧倒的にバイナリーオプションのほうが低いというわけです。

取引時間

バイナリーオプション:基本的には回号で定められている
FX:平日24時間。トレーダーの任意による

 バイナリーオプションの取引期間は「回号」ごとに決まっているのが基本(一部、取引開始時間を決められる商品もあり)。

例えばドル/円のハイローオプションであれば、1日の最初に取引されるのが「回号1」で、多ければ200回以上の取引が行われます。
ユーザーはそのうちから、取引したい回号を選べばいいわけです。

一方、FXの取引時間帯は月曜日の早朝~土曜日の早朝。
平日は24時間、いつでも取引ができます。入るタイミングもトレーダー自身が決めます。

一見するとFXのほうが自由度は高いのですが、問題は利益確定と損切りのタイミングです。
バイナリーオプションの場合、取引時間は決まっているので、ゴールに到達した時点で取引は終了し、損益もそこで確定します。

否が応でも仕切られてしまうのですが、勝ったにしろ負けたにしろ、気持ちを切り替えて次の取引に臨めるというのはメリットといえるかもしれません。

ところがFXの場合、取引に入るのも決済するのも、トレーダー自身の判断によります。
すると、「もっと利益が伸びるかも」「損失が縮小するかも」と感情に流され、保有ポジションを塩漬けにする可能性もあるわけです。

利益が出ているならまだしも、含み損を抱えたポジションを持ち続けるのはストレスに他ならず、新たなチャンスを逃してしまうかもしれません。
そういった点でFXには、確固たる取引ルールの構築と、それを守るメンタリティがトレーダーに求められるというわけです。